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基本コンセプト
1. 設立目的
 
2. 三大特徴
 
3. 法政大学ビジネススクールの役割と使命
 
4. 育成する人材のスペクトラム
 
5. 専門職大学院としてのビジネススクールとイノベーション・マネジメント専攻
   
  (1)専門職大学院へのニーズ
  (2)ビジネススクールで養成する能力
 
6. 育成する人材像を実現するカリキュラム
 
7. 当専攻を魅力的なものにするための施策
 
 
1. 設立目的

 法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科イノベーション・マネジメント専攻は、専門職大学院として、2004年4月に開校したビジネススクールです。わが国の高度職業人教育に10年以上の伝統を持つ法政大学は、昨今の社会・経済の環境変化に鑑み、わが国にこれまで存在しなかった新しい職業人教育の形を創造することにしました。
 「イノベーション」という名の大学院にした理由は、現在の日本企業で最も必要としている人材が、イノベーションを起こしていける人材だからです。21世紀の世界は、知識基盤社会になります。わが国でも、既存の価値観が新しい価値観に取って代わられる場面が、いたるところで見られます。旧来の秩序を維持していくだけでは企業の価値を守ることができない時代になり、常に新しいものに挑戦し、イノベーションを起こしていく企業が生き残っていけるのです。
 更に、これからの情報化社会でのビジネスのイノベーションのためには情報技術(IT)の知識が不可欠であるという考えで、経営へのITの活用を理解し、価値の高い企業経営を実現できる高い能力の人材を育てることも大きな特徴として設立しました。
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2. 三大特徴
設立目的の達成のために、次の3つの特徴を基本としています。

(1)日本初の1年制ビジネススクールと2年制ビジネススクールの併設
 ビジネスのIT化、グローバル化、スピード化が求められる現在、欧米のビジネススクールの主流は1年制になってきています。それに対して、日本のビジネススクールは、ほとんどが夜間を中心とした2年制です。会社を辞めてキャリアアップを目指す方や企業派遣の方にとっては、大きな費用は機会費用であり、2年もビジネスの現場から離れるのは、ロスも大きくなりますので、社会人のエンプロイアビリティを高める1年制が求められるものです。また、仕事を持ちながらビジネスの実力を高めたい方にとっては、1年目にじっくりとビジネスの基本と専門性を身につけ、2年目に新規ビジネスや経営管理のイノベーション・プランを練り上げ、ビジネスのプロフェッショナルとしての実践力をつけるのも魅力的です。この大学院は、1年制を主体にし、2年制も併設したビジネススクール(昼夜・土曜日開講)であることが一番の特徴です。

(2)ビジネス・イノベータの育成
 これからの「知識基盤社会」では、個人のイノベーションが一人一人に強く要求されます。リスクを計算しながら、大胆な発想と行動力によってビジネスのイノベーションを果たせる、新の意味での「企業家」を育むことが、我々の目標です。特に、高度情報化が進む中で、成功している伝統的企業、新規ビジネス部門、ベンチャー企業は、どこを見てもCEOとCIOがうまくコラボレーションし、的確に顧客・取引先・社員へのバリュープロポジションができているところです。いま決定的に不足しているのは、ビジネスとITの両方がわかっている人材です。この大学院は、「ビジネスへのITの戦略的活用」に厚いカリキュラムを特色としております。ビジネスと経営とITをどう戦略的に結びつければいいのかについて教えてくれる大学院は、今まで、日本にはなかったのではないでしょうか?

(3)「プロジェクト」による革新的なビジネス構想力の養成
 現実のビジネスでは、課題や新規事業に対して革新的な構想を構築できる能力が求められます。「プロジェクト」は、一般の大学院における修士論文に相当するもので、担当教授の指導の下で、机上の空論ではなく、現実のビジネス課題を解決するイノベーティブなビジネス・モデルの構築を行います。この「Project-based learning」を通じて、ビジネスにおける具体的な問題を複合的な視点で検討し、それを解決する革新的な事業の概念を構想し、それを実現する計画を立案・構築する能力を養うことになるのです。
 修了前に、アドバイザリーの客員教授もいれて、ビジネスプラン・コンテストを行い、上位入賞者には、奨学金の形で賞金が与えられます。ビジネスを立ち上げたい成績優秀者には、修了後1年間、インキュベーションのための部屋を無償で貸与する制度もあります。
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3. 法政大学ビジネススクールの役割と使命

 日本企業は、長い低迷期からやっと抜け出てきましたが、世界にプレゼンスを示す躍動感あふれる状態にはほど遠いと言わざるをえません。その原因の一つは、「イノベーションを実行していく人材」が不足していることにあります。リスクを計算しながら、大胆な発想と行動力によって革新を果たせる、真の意味での「企業家」を育むことが、我々の目標です。この目標に向かって、当ビジネススクールが使命と考えるものは、以下の通りです。

(1) 新市場・新規事業を創造する企業家の育成
 新しいビジネスは、異質な企業のコラボレーションからも生まれてくる。様々な企業をネットワーク化し、それぞれが持つ知恵やノウハウを有機的に結びつけることによって、新しい市場を作り上げることが可能になる。情報技術を上手に利用し、低コストで多大な成果を生み出す仕掛けを考案し、実行に移していく人材を育成します。

(2) ビジネスと情報技術を有機的に結びつけてビジネスの変革を推進する人材の育成
 ビジネスで果たしている情報技術の役割を認識し、その可能性と限界を熟知した上で、新規事業を企画・立案し、その実現のために周囲の人々を巻き込みながら仕事をする積極的な人材を養成します。

(3) 日本企業の真の強さを理解し、それを概念化して、他国の人々に伝え、かつ実践できる人材の育成
 日本企業の本当の強さは、エンジニアと現場のコラボレーションにあります。大学や大学院で教育を受けたエンジニアたちが、現場で長く経験を積んだ人々と日常的に協力して働き、現場の知恵を理論に結びつけ、より高い生産性を実現してきました。この特徴を正しく理解し、他国の人々にもわかるように概念化して示す能力を持った人材が必要です。

(4)日本のビジネス教育を外国人、特にアジアの人々に提供する
 多国籍化した日本企業が海外で雇用している外国人に、日本企業の真の強さを理解してもらうことも重要です。主にアジア(特に中国・韓国など)の留学生を対象として、日本企業の現地法人の中核を担う人材を養成します。
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4. 育成する人材像

 法政大学ビジネススクール イノベーション・マネジメント専攻が育成する人材は、「自立型ビジネス・イノベータ」です。その育成のために、現在のIT社会における先端を知り、事業を構想する見識を養い、ビジネスを実践する基盤的な能力を身に付けてもらいます。
 我々の役割と使命を踏まえて、育成する人材を以下のように考えています。

(1) ビジネスイノベータ
i アントレプレナー
ii 新規事業リーダー
(2) 次世代ビジネスリーダー
i 後継経営者
ii 経営幹部
(3) 経営コンサルタント
i 中小企業診断士
ii 経営コンサルタント
(4) ITプロフェッショナル
i ITリーダー
ii ITコンサルタント
 
5. 専門職大学院としてのビジネススクールとイノベーション・マネジメント専攻

 専門職大学院としてのビジネススクールというポジションを踏まえて、我々がイノベーション・マネジメント専攻で育成する人材をどのように考えるかということについて述べます。


(1)専門職大学院へのニーズ


 現在は、社会が複雑化し、IT化・グローバル化が進み、ビジネスのスピードが求められる中で、国としても個々の企業としても、ビジネスの国際競争力の強化が急務になってきています。そのための高度専門職業人の必要性が企業で高まっており、平成15年度に、大学設置基準等の法律が改正され、専門職大学院設置基準が制定されました。

 わが国の従来の大学院は、学術的専門分野それぞれの領域を深める「研究者養成」機関 でした。急速に変化する先端の「ビジネス領域における知」は実務の中にあります。ビジネスにおける現実の問題は、単一の学術的専門分野では解決できないものがほとんどです。しかしながら、学問分野が縦割りになり過ぎ、確立した専門分野のみでは、現実世界の問題を解決できません。そこで、実務の世界の課題に対して、「複合的視点」で展開できる「高度専門職業人(プロフェッショナル)を養成」する専門職大学院(プロフェッショナル・スクール)必要性が企業で高まっています。

  以上のような背景から、専門職大学院としてのビジネススクールの要件は、次の2点であると考えます。
  ○学術研究的から「専門職実務的」へ
  ○単一専門分野展開から「学際的・複合的分野展開」へ
 
(2)ビジネススクールで養成する能力


ビジネスで必要なスキルは、次の3つに集約できます。
Technical Skill
技術と社会の先端領域を知り、今の自分を意味付けることが必要です。
Human Skill
豊富な教養、的確な世界観・歴史観に基づき、様々な事象を吟味し、構想を形成するための見識とか、リーダーとして明確な理念や指針を提示できる能力とか、信義・仁義・礼儀・愛といった人間としての品性です。
Conceptual Skill
ビジネスにおける構想を構築する能力です。そのためには、ツールを使う能力とか、プロの思考法・センス・解釈能力・表現力が基盤となります。
      Technical Skill
      革新的なコンセプトを構築できる能力
Human Skill        	Conceptual Skill

 若いうちは、Technical Skillの方のウェイトが高く要求されるが、年齢を経ていくに伴い、Conceptual Skillの方の比重が高まっていきます。Human Skillは、歳とともに一生をかけていぶし銀のように高めていくものです。ビジネススクールは、授業における講義や議論を通じて、これらのスキルを高めていく道場のようなものです。

  専門職大学院としてのビジネススクールでは、これらのスキルを綜合して、
    InnovativeなConceptの構築ができる能力
にまで高められたものを求めます。これは、混沌とした議論や情報から、「概念を抽出」し、「構想を形成」し、「計画を立案・構築」する能力であり、これが達成されたことに対して、MBAの資格が与えられるのです。イノベーション・マネジメント専攻において、この能力を養成するのが、プロジェクトです

 ビジネススクールでは、答えの定まっていない現実のビジネスにおける問題を、複合的視点から吟味し、解決していくプロセスで、革新的なコンセプトを構築できる能力を養う必要があります。ケースを使って、教員も含めて相互に白熱した議論を行い、そこで得られる「気付き」や「全く出合ったことのない新たな観点・視点」にインスパイアされるワークショップ形式の「相互学習・知識交流型」の教育モデルに重心を置いています。
当ビジネススクールの卒業生も、専門性や生きてきた背景・文化の異なる同級生との交流が最も意義あるもので、その人脈が貴重な財産だ・・・という感想を持つものが多くいます。実際、卒業後も毎月、我々教員も交えて懇談する会合が続いています。
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6. 育成する人材像を実現するカリキュラム
 
(1) プロジェクト・メソッド
 
(2) カリキュラム体系と修了所要単位数
 
(3) 「プロジェクト」の進め方
 
(4) 履修モデルとしてのプログラム
 
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7. 当専攻を魅力的なものにするための施策


(1)入学時にキャリア開発の設計図を描きます


 ほとんど学生は、何年かの職業経験を持っており、より高度な専門的能力を取得して、キャリアアップすることを目的として入学してきています。そこで、入学後まずキャリアマネジメントのプログラムを受けもらい、自らのキャリア開発の中でこの大学院をどう位置づけるかをカウンセリングするサービスを提供しています。短い期間で成果を上げるには、「いまの自分はこのような能力を持っているが、これから始めようとしている事業を考えるとこの部分が足りない。だから、いまここでこれを学ぶ」という目的意識をしっかりと持ってもらうことにしています。

(2)新ビジネスを世に送り出すインキュベーション機能を用意しています

 特に優れたプロジェクトを作成したグループまたは個人が、本専攻委員会の選考を経て一年間無償でインキュベーション施設を利用できます。


(3)プロジェクトに対して、ベンチャー経営者やキャピタリストからコメントをもらう場があります

「プロジェクト」の発表に際して、大企業やベンチャー企業の経営者やベンチャー・キャピタリストを呼んで、さまざまな意見を述べていただきます。机上の空論ではなく、現実に実行できるプロジェクトの作成を目指すのです。
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