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2025年6月26日

2025年6月18日(水)、法政大学イノベーション・マネジメント研究科「変革とマネジメント」(担当:高田朝子教授)において、日本ガストロノミー協会会長・柏原 光太郎 氏を講師に迎え、「食で地方にインバウンドを呼びこむには」と題した特別講演を開催いたしました。

柏原氏は文藝春秋にて編集・事業開発を手がけたのち、「文春マルシェ」創設などを通じて食と文化のプロデュースに従事。
現在は「日本ガストロノミー協会」会長、「食の熱中小学校」校長として、地方創生と観光振興を融合させた“ガストロノミーツーリズム”の第一人者として国内外から注目を集めています。

本講演では、東京・大阪など都市圏に偏るインバウンド需要を、いかに地方へと分散させるかという課題を起点に、地域資源としての食文化の再定義、そしてそれを通じた「地域ブランド戦略」の展開について、多数の先進事例を交えて紹介いただきました。
富山の寿司戦略や鶴岡市のユネスコ「食文化創造都市」認定、丹後半島の構想など、徹底した現場視点と実行力に裏付けられた内容は、理論だけでは得られない気づきに満ちており、学生にとって極めて刺激的な学びとなりました。

講演後のディスカッションでは、「世界に一つしかない体験価値」をどう構築するかという問いを通して、ブランド構築・プロデュース力・官民連携といった多角的なテーマが掘り下げられました。
学生からは「経営戦略に“文化的価値”をどう組み込むかの具体像を学べた」「 地方経済再生に自ら関わる可能性を感じた」といった声が寄せられました。

法政大学ビジネススクールでは、経営理論と社会実践の接続を重視し、 第一線で活躍する実務家を積極的に招聘しています。 今後もこうした機会を通じて、 複雑な現実課題を自らの思考と行動で切り拓く、 創造的で実践的な経営人材の育成に力を注いでまいります。