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心理学・精神医学の最前線を経営学へ IM研究科「変革の時代のマネジメント」で特別講義を開催
心理学・精神医学の最前線を経営学へ
IM研究科「変革の時代のマネジメント」で特別講義を開催
― 人間理解を起点に、組織変革を考える ―
法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科(MBA)の授業「変革のマネジメント」(担当:高田朝子教授)では、2026年6月24日、秋葉原saveクリニック院長であり、心療内科医・トラウマケアの専門家として活躍する鈴木裕介氏をリソースパーソンに迎え、特別講義を開催しました。
本研究科では、企業や社会が直面する複雑な課題に対し、経営学のみならず多様な学問領域との融合を通じて実践的な解決策を探究しています。本講義もその一環として、精神医学・心理学の知見を経営学へ接続し、「人間理解」を起点とした組織変革について学ぶ機会として実施されました。
講義では、「同調圧力」「心理的安全性」「トラウマインフォームドケア」「自己効力感」「構成主義的情動理論」など、近年の組織マネジメントにおいて重要性が高まるテーマを取り上げ、人間の認知や感情が意思決定や組織行動へ与える影響について解説いただきました。
鈴木氏は、日々の臨床経験をもとに、トラウマや愛着形成が個人の行動様式や対人関係に及ぼす影響を紹介するとともに、組織におけるハラスメントや同調圧力、リーダーシップ、変革プロセスとの関連について具体的な事例を交えながら講義を展開しました。経営課題を「人」の側面から捉え直す内容は、受講生に新たな視点を提供しました。
講義終了後には、予定時間を大幅に超える約2時間30分にわたり質疑応答とディスカッションを実施しました。企業経営者、医療従事者、行政職員、教育関係者など、多様な実務経験を有する社会人学生が、それぞれの現場で直面する課題を持ち寄り、専門分野を越えた活発な対話が展開されました。教室では、講師と学生、さらには学生同士が互いの経験や知見を共有しながら議論を深める、MBAならではの学びの場が形成されました。
受講生からは、「トラウマを個人だけの問題ではなく、環境や組織との相互作用から理解する重要性を学んだ」「ハラスメントが組織全体の心理的安全性や信頼関係に及ぼす影響を改めて認識した」「制度や戦略だけでなく、人間の認知や感情への理解が組織変革には欠かせないことを実感した」といった声が寄せられました。また、提出されたレポートでは、自らの職場や専門領域と講義内容を結び付け、組織変革への応用可能性を考察する記述が数多く見られ、本講義が理論と実践を往還する学びにつながったことがうかがえます。
担当教員コメント
「変革を実現するためには、制度や戦略を設計する力だけでは十分ではありません。人がどのように認知し、感情を形成し、行動し、組織文化をつくるのかを理解することが、これからのリーダーには求められます。本研究科では、経営学を軸としながら、医学、心理学、社会学など隣接分野との対話を積極的に取り入れ、実践に根ざした教育を展開しています。今回の講義では、専門分野を越えた知見が受講生一人ひとりの実務経験と結び付き、新たな視点から組織変革を考える貴重な機会となりました。」
法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科では、今後も第一線で活躍する実務家・研究者との対話を通じて、理論と実践を往還する教育を推進し、変革を担う高度専門職人材の育成に取り組んでまいります。

