メインコンテンツへ移動

2026年7月6日

法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科(MBA)の「変革とマネジメント」(担当:高田朝子教授)では、株式会社キャリアデベロップメント・アンド・クリエイション代表取締役CEO 和氣忠氏を講師に迎え、「『イシュー思考』のすすめ―問題意識から分析・判断、意思決定、実現行動へ―」をテーマとした特別講義を実施しました。

企業を取り巻く環境は、不確実性が高く、将来を正確に予測することがますます難しくなっています。そのような時代にリーダーに求められるのは、未来を予測する力ではなく、変化を読み解き、リスクを分析し、判断し、前へ進み続ける力です。
 

講義では、その土台となる考え方として「イシュー思考」が紹介されました。和氣氏は、「問題を解くこと」よりも前に、「本当に取り組むべき問い(イシュー)は何か」を見極めることの重要性を強調しました。イシューを適切に言語化することで、分析、解釈、判断、意思決定、実行までが一本のストーリーとしてつながり、限られた時間や経営資源を、真に価値のある課題へ集中させることができます。
 

また、企業変革を担うリーダーには、将来実現したい姿(Vision)を具体的に描き、それを組織に共有する力、価値観や行動規範に一貫性を持ち続ける姿勢、そして困難や不確実性に直面しても冷静に意思決定を行う力が求められることが紹介されました。特に印象的だったのは、「リーダーはリスクを避ける人ではなく、リスクを因数分解して分析し、許容できるリスクを見極めたうえで挑戦する人である」という考え方です。変革とは、偶然に生まれるものではなく、適切な問いを立て、考え抜き、行動し続けることで実現されることが、多くの実例を通して語られました。
 

講義後の質疑応答では、受講生から「イシューをどのように見つければよいのか」「職場で実践する際の難しさは何か」「研究テーマにも応用できるのではないか」といった質問が相次ぎました。現役の経営者、管理職、専門職として実務経験を持つ受講生ならではの視点から活発な議論が交わされ、予定時間を超えて対話が続く、熱気あふれる講義となりました。
 

「変革とマネジメント」では、毎回、企業や社会の第一線で活躍する実務家を招き、理論と実践を往復しながら学びを深めています。講義を通じて知識を得るだけではなく、自らの経験や研究テーマに照らし合わせ、問いを立て、議論し、新たな視点を獲得することを重視しています。

法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科は、多様な業界・職種で活躍する社会人が集い、互いの経験を持ち寄りながら学び合うMBAです。実務経験豊富な教員と第一線の実務家による講義、そして受講生同士の活発な議論を通じて、理論を実践へと結び付ける力を養います。変化が常態となった時代だからこそ、「何を解決するか」という問いを立て、組織や社会の変革を実現できるリーダーを育成することが、本研究科のMBA教育の大きな特徴です。